予防歯科

歯を守るために、痛くなる前に歯医者へ

現在の歯科医療は「治す」ことより「守る」という、予防歯科の考えがメジャーとなっています。予防歯科先進国のスウェーデンが世界で一番歯科疾患が少ないと言われているのも、虫歯や歯周病などになる前に歯科医院へ通い、未然に防いでいることがその一番の理由です。
治療のために歯を削って被せ物や詰め物をしても、それを永久的に使い続けることはできない…つまり、天然の歯に勝るものは無く、歯は一度削ると二度と元に戻らないということを胸に刻んでおきましょう。
そもそも虫歯や歯周病にならなければ歯を治す、削る必要はありませんよね。「歯医者は痛くなったら行くところ」その考え方は、もう古いのです。

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いつまでも自分の歯で健康に過ごすために

「年をとれば歯を失うのは当然」
そう思っていませんか?
「歯を失う」のは、虫歯や歯周病などの病気が原因であり、年をとったら誰にでも起こる老化現象というわけではありません。つまり、病気を予防すれば歯を失うこともないということです。
国の歯科医療の方針として「予防歯科」の考えを採用しているスウェーデンでは、70歳になった時にほとんどの人が若い時とあまり変わらない歯の本数を維持しています。これは、子どもの時から歯の健診が当たり前、歯の健康づくりが生活習慣として定着している、ということが大きく影響しています。

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予防歯科に取り組んでいる人の割合と、80歳の残存歯数を比べると、予防先進国との差は歴然!

メンテナンスの間隔について

メンテナンスをすると、
歯の寿命が3倍程度伸びる!?
歯周治療を全く受けない人とメンテナンスまできちんと受ける人とでは、10年間で失う歯の平均本数が3倍以上の差があると言われています。
予防歯科の適切な間隔は、リスクのある部位や程度によって変わってきます。皆さん一人ひとりのお口の中をチェックし、その都度適切な間隔をご提案します。

10年間で失う歯の本数は、メンテナンスを受けている人が一番少ない結果に

より効果的な予防を実践するために

「セルフケア」と「プロフェッショナルケア」で
虫歯や歯周病を徹底的に予防しましょう

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毎日丁寧に歯ブラシをしても虫歯や歯周病になってしまう…
そんな悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
個人によって歯ブラシの仕方には癖があり、同じ場所がいつも磨けてない…となってしまいがちです。
そういった部分は、極端な話、半年間歯科医院でのクリーニングを受けていない場合、半年間磨いていないのと同じ。私たち歯科医療従事者でさえ、自分の歯を毎日完璧に磨くのは非常に難しいのです。
予防歯科は、皆さん自身がご自宅にて行う「セルフケア」と、歯科医院で行う「プロフェッショナルケア」に大きく分かれます。どちらか一つを行っていればいい、というわけではありません。ご自宅と歯科医院でのケアの両方を行うことで、大切な歯を守り続けることができるのです。

ご自宅で行うセルフケア
歯みがき

自分ではしっかりと磨けているつもりでも、実際には磨き残しができてしまうものです。歯科医院での指導を受け、自分に合った歯ブラシで正しい歯みがきを行いましょう。

ポイント
毛先が開いてしまった歯ブラシは、歯にきちんと当たらず、汚れを除去しにくくなります。歯ブラシの交換は1ヶ月に1本を目安にしてください。

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お口の状態に合わせて、適切なセルフケアグッズをご提案します。
  • フッ素配合の歯みがき剤
    歯質を強化したり、虫歯の発生と進行を防ぐ働きを持つフッ素。そのフッ素を含む歯みがき剤を使用し、歯みがきをより効果的なものにしましょう。

    フッ素配合の歯みがき剤

  • デンタルフロス
    通常の歯みがきの後にはデンタルフロスを使って、歯ブラシでは届きにくい、歯と歯の小さな隙間まできれいにしましょう。

    デンタルフロス

  • デンタルリンス
    就寝中はだ液の分泌が減り、細菌が繁殖しやすくなります。就寝前に、または歯みがきの仕上げとしてすみずみまで殺菌します。

    デンタルリンス

  • 歯間ブラシ
    歯と歯の間を掃除する小さな歯ブラシです。特に歯周病がある程度進行している場合は、必ず歯ブラシと併用する事をお勧めします。

    歯間ブラシ

  • タフトブラシ
    通常の歯ブラシよりも小さく、先の尖っている部分磨き用の歯ブラシ。奥歯の内側や歯並びの入組んだ部分などにとどきます。

    タフトブラシ

歯ブラシのみで磨いた場合と補助的清掃用具を使用した場合のプラーク除去率

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歯科医院で行うプロフェッショナルケア
歯みがき指導
ご自宅でのセルフケアをしっかり行っていただくために、お一人ひとりに合わせた歯みがきの仕方、歯ブラシの選び方をお教えします。

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スケーリング(歯石取り)
歯周病の原因となる細菌が含まれる歯石は、歯ブラシでは絶対に除去できません。歯石の下の歯ぐきは、歯ブラシを当てる事が出来ず、その部分は歯磨きをしていない事と同じ状態となります。そして、細菌がどんどん繁殖し、歯周病が進行してしまいます。そのような状態を予防する為に、専門の器具を使って、歯石を徹底的に除去します。

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PMTC
専門の器具を使用して行われる、プロによる歯のクリーニングです。磨き残しや、歯ブラシでは磨けない歯と歯茎の隙間まで、徹底的にお口の中をきれいにすることができるだけでなく、PMTC後は歯に汚れがつきにくくなります。汚れを落とすことで歯本来の白さが戻り、エステを受けている感覚で虫歯や歯周病の予防もできる、一石二鳥の方法です。

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歯周ポケット検査
歯周ポケットの深さを測定し、歯周病が進行していないかを定期的にチェックします。
その他、フッ素塗布やシーラント填塞など
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